2012年11月10日土曜日

♪フランキーとジョニー

手持ちのミシシッピ・ジョン・ハート((Mississippi John Hurt)録音を探してみると、マーティン・スコセッシ・ブルース・プロジェクトのコンピレーションCD集に「フランキー」が収録されていた。オリジナルは1928年らしい。ジョン・ローマックスの採集にもかかった、このトラディショナル楽曲、今では「フランキー・アンド・ジョニー」として、巡り会うことが多く、ロバート・アルトマン監督の遺作「今宵、フィッツジェラルド劇場で」(2006)では、リンジー・ローハンが熱唱していたのが思い出される。
『Frankie and Johnny - 15 different accounts of the infamous murder ballad』という、リナ・ホーンやルイ・アームストロングの歌唱、エロル・ガーナー、ベニー・グッドマン、デューク・エリントンらのパフォーマンス・セレクション集の珍しいCDも愛聴しつつ、まことにもって、この「殺人物語唄」というジャンルの存在、そして、「フランキー・アンド・アルドート」など、この楽曲には三桁を超える亜種が存在していることへの理解は進まない。人口に膾炙した俗謡として存在しているよう。成立起源も諸説あるようで、ブルース、ジャズ、カントリー、フォーク等々の広くルーツ系で演奏されていることも興味深い。こんな系統を歌い継ぐ米国人って、どんな人たち?
セレクションCDにはジミー・ロジャースの歌唱も。こちらは1931年採録か。ジョン・ハートのパフォーマンス、あらためて聴き入る。

◆追記◆
TV放映録画で「ナイル殺人事件」(ジョン・ギラーミン監督、1978)を観ながら、既視感がつのりつつ、いつどこでだったか思い出せない。たぶん、封切り間近の映画館だと思うが。「オリエント急行殺人事件」(シドニー・ルメット監督、1974)に続いてのアガサ・クリスティ原作企画で、ベティ・デイヴィスからマギー・スミス、オリヴィア・ハッセー、ロイス・チャイルズら豪華スターキャスト。婚約破棄されて「ストーカー」と化したミア・ファローが略奪婚夫妻の新婚旅行を追ってナイルの船中劇。心情吐露の場面でふた節くらいミアが歌ったのが、この「フランキー・アンド・ジョニー」であった。肝心なのは、最初にこの映画を観た時には、これがバラッドの一節であるなどとはまったく意に介さないということ。齢とともに映画の楽しみ方は深まるようで。もちろん、原作にはないよねと考えつつ、脚本家を調べたらアンソニー・シェーファーだった。「ウィッカーマン」(ロビン・ハーディ監督、1973)は結構面白かったな。そう、ピーター・シェーファーとは双子の兄弟なんだね。
ミア・ファローははまり役でした。贔屓のジェーン・バーキンも出ていたし。(2013/12/24)

2012年11月1日木曜日

マリアンヌ・フェイスフルつながりで、

ロックファンだった知人遺品のレコード・CDを整理していて、エリオット・マーフィー(Elliott Murphy)、グレアム・パーカー(Graham Parker) といったコアかつラジカルで「大人っぽい?」彼の嗜好のマニアックさと重厚感に、あたらためて敬意をいだきつつ、たとえば、ベイ・シティ・ローラズ(Bay City Rollers)といった、ポピュラーな音盤が数枚まぎれ、その意味について、考えさせられることが何度かあった。
たまたま録画で視聴した、「あの胸にもういちど」(ジャック・カーディフ監督、1968英=仏) から、マリアンヌ・フェイスフル(Marianne Faithfull)のアルバムが1枚あったことを思い出す。この意味合いは、、、、そう、エリック・バードン(Eric Burdon)、ジ・アニマルズ(The Animals)の「朝日のあたる家」に触発された、バージョン探究なんだろうなと。彼は意外とディランは薄くて、ジョーン・バエズ(Joan Baez)の音源もなかったが。
「あの胸にもういちど」のマリアンヌは、結構よかった。ゴダールものや同時期の「アンナ」も観ていると記録していたが、にわかに思い出せない。本邦公開作品では近年も多々出演作があるよう。こちらも認識薄かった。歌声から仕切り直してみるか。
アラン・ローマックス採集バージョンが最も人口に膾炙しているという「朝日のあたる家」。さらにさかのぼって、グレート・ブリテンのバラッド起源という説もあるということだが、、、これも今後の課題。

2012年10月30日火曜日

ミシシッピつながりで、

ミシシッピ・ジョン・ハート((Mississippi John Hurt)つながりで、録画ストックから「ミシシッピ・バーニング」(アラン・パーカー監督、1988)を観て、店頭で目にとまった廉価版CDセット『THE NEWPORT FOLK FESTIVAL 1960』を聴き始める。
「ミシシッピ・バーニング」はその内容に物議もあろうが、映画としておもしろい出来栄え。音楽演出の基軸は黒人系のゴスペルと思われるものの、私の現在の認識レベルからは、手がかりとなるサジェスチョンは得られなかった。今後の要調査。
ジョン・ハートが再発見されニューポート・フォーク・フェスに登場したのは、もう数年後らしいが、1960年の録音には、ブルースマン、ジョン・リー・フッカー(John Lee Hooker)やブルーグラス畑からフラット&スクラッグス(Flatt & Scruggs)が登場、そしてファミリーでフォーク・リバイバルに貢献したシーガー家からピート(Pete)、マイク(Mike)、ペギー(Peggy)の3兄妹のパフォーマンスが聴けたのが新鮮だった。リバイバル・ムーブメントの先駆けのころ、収録曲、他の縁者も興味深く、しばし対峙中。

2012年10月26日金曜日

「イエロー・ハンカチーフ」

「幸福の黄色いハンカチ」(山田洋次監督、1977)が米国に里帰りしたバージョン「イエロー・ハンカチーフ」(ウダヤン・プラッサド監督、2008)を録画で視聴。山田洋次プロットへのリスペクトがよく分かる、真摯なリメイクで、ルイジアナ辺り、南部の設定は妥当と思うが、評(お勧め度)は可もなく不可もなし。ただ、サウンドトラックで、耳が反応した挿入歌はブルース調。エンドロールでも流れて、ミシシッピ・ジョン・ハート((Mississippi John Hurt)の「ドゥ・ロード・リメンバー・ミー」と確認できたが、この旋律はカーター・ファミリーの「ワリイド・マン・ブルース」?って、思い当たる。
ちょうど、読書・探索中なので手持ちの本・資料で調べてみると、カーター・ファミリーのオリジナル「ワリイド・マン・ブルース」は1930年録音。ジョン・ハートの歌詞はゴスペルなんだろうな。元歌なのか、別系統のバージョンなのか、さらなる探究に思い悩むことに。ジョン・ハートも、もっと聴いてみなきゃ。

イエロー・ハンカチーフ」の評価メモ
【自己満足度】=★★★☆☆
【お勧め度】=★★★☆☆

2012年10月23日火曜日

「最強のふたり」

東京国際映画祭発で、本邦でもヒット中という「最強のふたり」(エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督、2011仏)を拝見。それなりに楽しめたのは確かだが、この系統のコメディを見ると、わが国を顧みて、日本語表現の有様に閉塞を感じてしまった。
同じフランスのフランシス・ヴェベール監督作品なんかも相当のブラックかつシニカルな語り口、コメディの狂言回しに「障害者」が配置されるのは、ボビー&ピーター・ファレリー兄弟監督の常套。欧米スケールで、「最強のふたり」は、特段、奇をてらった演出ではなかったものの、特筆は介護人を演じたオマール・シーのネアカパワーによるブラッシュアップだな。
内向きの閉塞感、突き抜けるには、やっぱ洋画を観てマインドを上げていくのがよしか。


「最強のふたり」の評価メモ
【自己満足度】=★★★★☆
【お勧め度】=★★★★☆

2012年10月9日火曜日

♪ケンタッキーの青い月

昨日までに、ロックファンであった知人から引き継いだレコード約1,000アイテム、CD約900アイテムの整理にメドをつけ、とりあえず、アーティスト別で引き出せるようにする。アルバムタイトルかパフォーマー名か判別に苦心の盤も多々、労をかけて調べつつ、彼の嗜好はパンクとプログレッシブからの発展系に向いていると概括、ブリティッシュ系に重きが置かれ、それられのルーツをたどったコレクションも垣間見られた。
ちょっと気になって、1枚かけてみたのが、デイヴ・エドモンズ(Dave Edmunds)とニック・ロウ(Nick Lowe)らによる英系バンド・ロックパイル (Rockpile) で、1980年のライブを中心としたCD『PROVOKED BEYOND ENDURANCE』。最近はあまりロックを聴いていなかったが、私の好きなシンプルなサウンドの、難解でなく分かりやすいロックで、とりわけ、カントリー&ブルーグラス・シーンとロックを結ぶ、ビル・モンロー(Bill Monroe)の歴史的名曲「ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー」が収録されていることに感激してしまった。その次の曲もカントリー調だが、、、これは?と思案、調べてみようかというところ。
 そう、この時代のニック・ロウは、カーター・シスターズの次女、ジューン・カーター(June Carter)とカール・スミス(Carl Smith)の娘であるカーリーン・カーター(Carlene Carter)と結婚していたという話を思い出し、調べてみると、カーリーンとロックパイルのコラボレーション・アルバムがあるらしい。これもまた、聴いてみたくなってきた。

2012年10月8日月曜日

♪ドント・フォゲット・ディス・ソング

これもウェブ通販の恩恵、新刊の『the Carter Family : Don't Forget This Song 』(著作:Frank M..Young/David Lasky)が本日届く。コミック仕様本に、11トラックのCD付きと,、お買い得感プラス、グラフィック・イメージでカーター・ファミリーに親しめる高揚感が心地よい。こんな出版物がいまどき、、、、とは、米国においては、リバイバルの気運があるのか。そこにも関心。
 CD収録は、「ハロー・ストレンジャー」、「ユー・アー・マイ・フラワー」、「シングル・ガール、マリイド・ガール」など、メキシコ・ボーダー・ラジオ局時代のキャリアから、1939年録音らしい。オリジナルの状態がよいのか、現代技術によるシェイプアップによるためか、クリアな音楽が楽しめる。A.P.のボーカルにも新鮮さがある。
 アニタ・カーターからの続きで、しばらくは、これらで堪能できそう。