いわゆるサウンドトラック盤といのではなくて、映画の世界をモチーフにした楽曲集ということで、DVD視聴(
〈歌追い人〉、2015/08/27)していた
「ソングキャッチャー~歌追い人」(マギー・グリーンウォルド監督、2000)のVA参加による16トラックのコンピレーションCD
『ソングキャッチャー』(2001年)を、ここのところヘビー・ローテーション。
映画では主としてテーマ楽曲に当てられている
「バーバラ・アレン」は出演している
エミー・ロッサム(Emmy Rossum)の歌唱やエンディングの
エミルウ・ハリス(Emmylou Harris)のパフォーマンス、あるいは、音楽担当の
デヴィッド・マンスフィールド(David Mansfield)のスコア演奏はサウンドトラックに準じて収載。
エミーはアカペラ歌唱、
エミルウはモダンなアレンジ演奏を施してというコントラストもよい。
ロザンヌ・キャッシュ(Rosanne Cash)、
パティ・ラブレス(Patty Loveless)、
サラ・エヴァンス(Sara Evans)ら、マイ・フェイバリットなカントリー界本流の女流シンガー面々のバラッドとそのリスペクト創作曲の歌唱が聴けるというのだから引き付けられる。あらためて、
ドリー・パートン(Dolly Parton)と
エミー・ロッサムの
「ホエン・ラブ・イズ・ニュー」は秀逸だな。ブラザーズものに限らず、カントリー歌唱の伝統をディオに見たり。
ドリーのバランス感覚、うまさが光る。
◆追記◆
『ソングキャッチャーⅡ』(2002年)は、ルーツミュージックを録音した先達の面々によるコンピレーションCD。17のトラック、土着的で地味ともいえるが、これがまた心に染み入ってしまう。例えば、
「オー・ブラザー!」(ジョエル・コーエン監督、2000)で掘り起こされた感のある、
「オー、デス」は、
ドック・ボッグス(Dog Boggs)の熟成度。
アルメダ・リドル(Almeda Riddle)、
ドク・ワトソン(Doc Watoson)、
カズン・エミー(Cousin Emmy)、
ロスコー・ホーコム(Roscoe Holcomb)、
クラレンス・アシュレイ(Clarence Ashley)、
メイベル・カーター(Maybelle Catrer)ら重鎮のパフォーマンスに引き付けられる。
楽曲でいくと、
「クックー・バード」はⅠでも採用されていた。
ドク・ワトソンは3曲あり、「朝日のあたる家」の元歌ともいわれ、まさにブリテン諸島ルーツの
「マティ・グローブス」も。「マン・オブ・コンスタント・ソロウ」の女性パフォーマンス版
「ガール・オブ・コンスタント・ソロウ」は初めて聴いたかな。この旋律の装いも最近よく聴いていた、どれとも違った耳ざわり。演者は
サラ・オーガン・ガニング(Sarah Ogan Gunning)のクレジット。