新年早々、タイトルに誘引されて入手した
『When I Lay My Burden Down』という、
フレッド・マクダウェル(Fred McDowell)、
ファリー・ルイス(Furry Lewis)、
ロバート・ウィルキンス(Robert Wilkins)、3人のブルースマンによるCDをかけ流していたら、
ロバート・ウィルキンスの
「ロック・オブ・エイジズ」に反応してしまった。旋律は
ウディ・ガスリー(Woody Guthrie)の新しい詩作で知られている
「わが祖国(This Land Is Your Land)」、歌っている歌詞が違うんで、タイトルも見ると
「ロック・オブ・エイジズ」。ここで?、この表題から想像されるのは、大概の日本人でも耳に馴染んでいる英国産の讃美歌206番
「ちとせの岩」、カントリー・ゴスペルとしてもよく歌われているよう。これとは旋律は別だが、確かに、と「~ロック・オブ・エイジズ~」との歌詞は含まれている。
同時進行で思い出したのが、ウディ・ガスリーは確か、
カーター・ファミリーの
「ホエン・ザ・ワールズ・オン・ファイア」の旋律をベースにしていたということ。
ロバート・ウィルキンスはカーター・ファミリーの歌詞を歌っているのかとも思うが、いまひとつ、はっきり聞き取れない部分も。
若干調べて分かったのは、この旋律も讃美歌由来。思い返して、このCDアルバムのジャンル・コンセプトは
「カントリー・ブルース」。以前、
「ゴスペルを巡るブラックとホワイト」(2012/02/09)でメモった疑問に答える端緒がここにあるよう。
「ドント・フォゲット・ディス・ソング」(2012/10/08)で記したグラフィック・ストーリー本
『the Carter Family : Don't Forget This Song 』でも、カーター・ファミリーの面々と黒人音楽家との交流も実感できたし。
本年の大きなテーマは
「カントリー・ブルース」か。
ロバート・ウィルキンスは、マクダウェルからストーンズを経て波及したスピリチュアル「ユー・ガッタ・ムーブ」の録音もあるみたいだし。そう、スピリチュアル、ヒムの歌詞の聞き取り、読み取り(読解)も勉強せねば、である。
◆追記◆
そういえば、
「ロック・オブ・エイジズ」と同タイトルのミュージカルの映画化版が、結構最近公開されていたな。見逃し。ロック・パフォーマンスとしてはマイ・フェイバリットの
ザ・バンド(The Band)のアルバム(1972年)にもあった。これも未コレクションだが。表層の掛詞でつながっているこの3点、それぞれ、深層のつながりはないんだろうなと推測しつつ、追記2点の鑑賞も追々ということで。