2012年8月9日木曜日

オデッタがうたう歌

スタンリー・ブラザーズ(The Stanley Brothers)をなかなか離れられず、本日からやっとオデッタ(Odetta)。これも1956年から1960年までの7アルバム+ラジオ音源(?)を4CDに収録した海外廉価版。スタンリーズ同様、こんなにもまとめて聞いたたのは初めて。図太さが魅力の個性に満ちたボーカルとギター・パフォーマンスはもちろん、取り上げられている楽曲(ソング)の数々は、アメリカン・ルーツ・ミュージック好きにとって興味がつきないものばかり。これまで別のアーティストで聴取してきた中からも、先駆者・レッドベリー(Leadbelly)採録の「オールド・コットン・フォールズ・アット・ホーム」や「ミッドナイト・スペシャル」、「テイク・ディス・ハンマー」、ヒルビリー系の「ダーク・アズ・ア・ダージョン」や「ミュールスキナー・ブルース」、スピリチャル発でも「サムタイムス・アイ・フィール・ライク・ア・マザーレス・チャイルド」と「マザーレス・チルドレン」の両方、「ウィル・ザ・サークル・ビー・アンブロークン」の元歌「グローリー、グローリー」、さらにブルースもあり、収録一曲一曲の素性を明かしてみたい衝動に駆られ、真に私にとってタイムリー。
1960年代に隆盛を迎えた米国のフォーク・リバイバルで一翼を担っていたと聞いているが、本邦での知名度はジョーン・バエズ(Joan Baez)やジュディ・コリンズ(Judy Collins)に比べると格段に低いのでは?ジョーンやジョディのパフォーマンスはフォークを標榜しつつ、清廉されてソフィストケイトともいえるにのに対しオデッタは対極。「フォーク・シンガー」といっても、これだけコンセプトが異なるのはバック・ボーンに主因か。レッドベリー同様、ブラックなブルースの血脈を醸しだす。
スタンリー・ブラザーズとの共通点は、やはり、ボブ・ディラン(Bob Dylan)が無名時代から好んで聞いていたとのことである。

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