2012年6月14日木曜日

「少年と自転車」

ファレリー、コーエン、タヴィアーニ、ウォシャウスキーときて、私の好みからは最も遠い作風の兄弟共同監督ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ「少年と自転車」(2011)。欧州にあって、底辺層、特に社会的なハンディキャップを抱えた人々を描写する姿勢が嫌いな訳ではない。彼らへの眼差しには優しさがあるものの、ユーモアに欠ける語り口に齟齬があるのかな。
痛み分けとも受け取れ、不安を払拭しきれない「少年と自転車」の幕切れは、巧みな選択と思う。一方、親にネグレクトされた少年の心理と行動の痛さ強調が昇華することになる、里親で美容師役、セシル・ドゥ・フランスの心の移ろいを表現して欲しかったというのが感想。

「少年と自転車」の評価メモ
【自己満足度】=★★★☆☆
【お勧め度】=★★★☆☆

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