2013年10月3日木曜日

「そして父になる」

カンヌ映画祭で評判を得たという、是枝裕和監督の最新作「そして父になる」。その審査員賞とかの受賞で、本邦公開前に是枝監督らのマスメディア露出が増え、予断を形成する雑多な情報が鑑賞前に入り込んだのが私にとって、普通に楽しめなかった原因となった。カンヌ出品を意識してなのか理想的と思われるスターキャストも私にはフィットせず。
それは置いておいても、是枝監督にしては完成度も及第点に達していないよね。二組の夫婦とそれぞれの子どもたちといった主要な登場人物、あるいは彼らの家族や職場などの取り巻きら、それぞれの状況の受け入れと感情の振幅、諸々の判断が、場面場面について回りそうなドラマを設定したが、いくつかの台詞への投影のほかは上滑りしていく。そして父になる、、、タイトル通り、一方の父親側に視点があり、だれもがその時代を過ごしたであろう「子ども」の感情からは遠く離れ、作り物じみた語り口となってしまっている。期待が大きかった分、ミスマッチの指摘が多くなってしまった。

「そして父になる」の評価メモ
【自己満足度】=★★☆☆
【お勧め度】=★★★☆☆

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