2014年6月8日日曜日

ディラン、ファースト・アルバムの元歌対比集

ボブ・ディラン(Bob Dylan)のルーツ・ミュージック続きで、ファースト・アルバム『ボブ・ディラン』(1962年)の13曲に交互に想定される元歌を織り込んだ、総計26トラックのコンピレーションCDに巡り会ってしまった。収録ナンバーの多くは私にとって馴染あるとは言い難く、自分で探し編集し直すとなると手間がかかることを考えると、スムーズな聴き比べができ、ありそうでなかった好企画に感激するとともに、目からウロコのマイ発見もいくつか体験できた。クレジット上では、「トーキン・ニュー・ヨーク」「ソング・トゥ・ウディ(ウディに捧げる歌)」の2曲がデイラン作となっていたのかな、況やあらためて、若きディランの琴線に触れた元歌、ルーツ・ミュージックの香りにひたることができ、ディラン・パフォーマンスの特徴も際立って受け止められた。
そう、「イン・マイ・タイム・オブ・ダイイン(死にかけて)」ブラインド・ウィリー・ジョンソン(Blind Willie Johnson)の「ジーザス・メイク・アップ・マイ・ダイイング・ベッド」、元歌はニグロ・スピリチュアルだったんだ。思い当たって、フレッド・マクダウェル(Fred McDowll)のバージョンを手持ちのアルバムで2件(ひとつはインスト)確認することができた。ちなみにタイトルは「ジーザス・ゴナ・メイク・アップ・マイダイイング・ベッド」と、また少し異なるものの。ダミ声というか、しゃがれた歌声の意図も分かったようになったり。同じような感じで、「ゴスペル・プラウ」オデッタ(Odetta)の「ホールド・オン」だったのね。これもたどるとスピリチュアルなんだろうね。そうか、『フリーホイーリン』(1963年)の「風に吹かれて」では、やはりオデッタが歌っていたスピリチュアル「ノー・モア・オークション・ブロック」の、リフレインにフィットする旋律が参考とされているようだしね。ライブ盤『オデッタ・アット・カーネギー・ホール』(1960年)では両曲が続きになっていた。
してみると、ディランオデッタ好きがよく分かり、後々、ゴスペルを歌う姿に意外さはないなぁ。

◆追記◆
♪1913年の大虐殺(2014/01/17)

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