2014年9月13日土曜日

♪連れてってよ

ジ・アニマルズ(The Animals)のCD2枚組コンプリート・コンピレーション盤を聴きながら、「ベイビー、レット・ミー・テイク・ユー・ホーム」の元歌って、ボブ・ディラン(Bob Dylan)のファースト・アルバム(1962年)収載の「ベイビー、レット・ミー・フォローユー・ダウン」だなと思い当たる。最もトラディショナル・フォークであり、例によってディランの方もエリック・フォン・シュミット(Eric von Schmidt)とかデイブ・ヴァン・ロンク(Dave van Ronk)とかのアレンジを取り入れていたということらしい。
ということもあり、あらためて調べて返してみると「ベイビー、レット・ミー・テイク・ユー・ホーム」は1964年、アニマルズのデビュー・シングルであった。「ザ・ハウス・オブ・ザ・ライジング・サン(朝日のあたる家)」(1964年)はその次だというから、なかなか面白い。確か、エリック・バードン(Eric Burdon)は「朝日のあたる家」のインスパイアはディランのレコードではないと言っていたように記憶しているが、こっちはどうなんだ?ちなみに、「朝日のあたる家」はメンバーのキーボード奏者アラン・プライス(Alan Price)によるアレンジ、「ベイビー、レット・ミー・テイク・ユー・ホーム」バート・ラッセル(Bert Russell)とウェス・ファレル(Wes Farrell)の共作となっている。2人とも米国人だったか??両曲とも実際のところは???
「ベイビー、レット・ミー・フォローユー・ダウン」、以前記した元歌対比のコンピレーションCDにはブラインド・ボーイ・フラー(Blind Boy Fuller)の「ママ、レット・ミー・レイ・イット・オン・ユー」という結構歴史的な音源が当てられている。このパフォーマンス、かなりイケている。私にとっては十代の終わりに劇場で観た「ラスト・ワルツ」(マーティン・スコセッシ監督、1978)においてのロック・バージョン、リプリーズもあり、インパクトを残した楽曲であるのだが。云々、ディランも結構歌い継いでいるということか。
余談だが、フォーク・ロックの嚆矢であり双璧、アニマルズ「朝日のあたる家」ではアラン・プライスディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」(1965年)ではアル・クーパー(Al Kooper)と、オルガン・パートの妙とパフォーマンスのカッコよさが際立つ。

◆追記◆
「ベイビー、レット・ミー・テイク・ユー・ホーム」「朝日のあたる家」ともにアニマルズ(The Animals)のCDのライナー・ノーツでは、ジョシュ・ホワイト(Josh White)の録音からのインスパイアを示唆している。ジョシュ・ホワイト、初期のレッドベリー(Leadbelly)とかブラインド・レモン・ジェファーソン(Blind Lemon Jefferson)とかと接点があり米国レコード産業勃興期から録音を残している黒人音楽家の一人とは認識されるが、わが国においてはあんまし知られていないのかな。手元に録音ストックもなかったし、この人物とその足跡、新たなリサーチの課題。

◆過去のメモ◆
ディラン、ファースト・アルバムの元歌対比集(2014/06/08)
♪リング・オブ・ファイアーつながりてアニマルズへ(2014/08/20)

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