2013年6月15日土曜日

「旅立ちの島唄」

予告編を見て気になっていたので、「旅立ちの島唄 十五の春」(吉田康弘監督)。かのTPPのタイミングで南大東島が舞台。思春期に家族内の揺れ動きにみまわれつつ、真摯に生きてしっくりと成長する少女の一年を描いた、映画ではよく取り上げられるプロットは普遍性がある。主演の三吉彩花嬢もよし。そして離島生活の情緒、島唄の力が映画を彩り豊かにしている。高校がないので、中学を卒業すると進学のため沖縄本島などへ旅立っていくのだそう。八丈島出身者によって開発された島ということを教えていただいたのたが、沖縄系の島唄(元来、シマウタは奄美民謡と思われるが広義の通例で)もよく息づいていると見える。卒業記念、村の催事で旅立つ子らが披露する島唄の一つが「アバヨーイ」(それなりに近年の新作楽曲らしい)。民謡教室の師匠が「泣かないで唄うのがよい」とか、心得を指南する意味合いがよく表現された演出、映画の主題に共鳴した。
しばらく、御無沙汰していたが、沖縄・奄美民謡、島唄も大好き。奄美、石垣、宮古などローカル性は分かるつもりだったが、大東は意識していなかった。また、ひと通り聴き直してみようか。
井筒組での足跡が多い吉田監督、デビュー作?「キトキト」(2006)もやはり家族劇、面白かったなー。

「旅立ちの島唄 十五の春」の評価メモ
【自己満足度】=★★★★☆
【お勧め度】=★★★★☆

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